
ニコンZ8で撮る手筒花火撮影完全攻略 徹底解説
一筋縄ではいかない急遽の明暗差の手筒花火
今回は、Z8で手筒花火を撮影するその攻略方法について、解説をしていきたいと思います。
手筒花火は、明暗差が激しく、
花火の動きは、カメラにとって、とても過酷な撮影シーンだと思います。
このとても難しい撮影シーンをどう狙うか?
について
今回は解説してみたいと思います。
より美しい手筒花火の仕上げ方
トリを飾る揚げ手は美若連さんの代表

花火好きがZ8で撮影する手筒花火!!
納得がいく作品が撮れたので
この記事がお役に立ててもらえたら幸いです。
- 手筒花火撮影はZ8+ ニコン大三元レンズ NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR Sであれば容易である
- 手筒花火の仕上げはレタッチ必須だが、その作業に時間を要しない
- 開放F2.8から逆算する設定方法
かなり大きくですが、結論からまとめました。
手筒花火とレタッチは、難しいと思い込んで苦手意識がありましたが、
改めてZ8と、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR Sを使ってみると、
その素晴らしさを実感して、
苦手意識から解放された瞬間でした!
レタッチもこんなに楽になるなんて!
これから花火撮影が安心して撮れる!
Z8は私にとって最高の相棒になってくれることは間違いなく、
綺麗に仕上がると、やっぱり、嬉しくて、喜びを感じています。
手筒花火の仕上げはレタッチ必須だが、その作業に時間を要しない!その理由
レタッチと聞くと、難しそう!と思うかもしれません。
私は、AdobeのLightroom classicを使って撮った写真をレタッチしていますが、
Adobe Lightroom classicやPhotoshopは有料です。
無料でレタッチしたい人は、ニコンのNX studioをお勧めします。
まずは私が今回手筒花火の写真をどう仕上げたか
3枚の写真を使い説明していきます。

これが、レタッチ前の写真

これがレタッチ後の写真
レタッチ前の写真から、AdobeのLightroom classicを使用して仕上げました。
Lightroom classicを使ってレタッチする

作業工程
・AIノイズ除去
・色温度
・階調
・外観
大きく分けてこの4工程をしました。
本当にこれだけという私の感覚です。
よくわからなければ、最初は、自動補正しつつ、
手動でバーを補正する程度でも構わないかと思います。
Lightroom classicに慣れてきたら、マスクを使って、被写体を補正したり、背景を補正したりすると、
さらに良い作品に仕上がるかと思います。
この写真は顔に花火がかかっていないものを選んだのでより容易にレタッチできました。
いかがでしょうか?
よりクリアにより美しくを目標にしていたので
本当に納得がいく作品になり感動しています。
色温度は好みもあるかと思いますが、ありふれる手筒花火の作品から個性を出したい。
私ならこう仕上げる!を意識して、より透明感のある手筒花火を表現してみました。
レタッチ前の写真をみて、これはいける!と思ったんです。
本当に明るい!究極の明暗差の中で、確かに顔は影になり暗いのは仕方がありませんが、
ハネが出て煙と光の部分が既に嫌な白飛びなならず美しく光が出ているではありませんか!
これ撮れるのはZ8のお陰としか言いようにありません。
そして…
この明るさと美しさを出す大事な肝になるのが
F値から考える設定方法です。
F値から導き出す手筒花火の設定方法
NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR Sの絞りは、もちろん開放のF2.8!
大三元レンズの出番です。
ズームで焦点距離を画角に合わせると、
ISOは、なるべく抑えたいけれど、ある程度は振っていく必要がありますね。

大トリを飾る大筒花火の様子
一番悩むところは、シャッタースピードだと思います。
結局、写真って、シャッタースピードが一番難しいと思います。
撮ってみないと分からないし、
手筒花火と言えど、全てが同じ速度では無いはずなので、
揚げ手や、シーンが変われば、必要なシャッタースピードも変化しますね
それと連動して、ISOも変わります。
ISOを上げれば、ノイズが上がります。
しかし、Z8の高画素ならば、4571万画素という高画素が、その美しさを保ってくれると思いました。
これが、Z6Ⅱの2450万画素だと、同じ設定でも、ここまで綺麗には出なかったと思います。
こういう時、高画素機って魅力的だなぁと思いました。
花火は、レンズだけで決まるものではないなと思いました。
愛知県豊橋市で開催された三ツ相水神社例大祭奉納煙火
揚げ手は美若連の皆さん

ハネの流し撮り
手筒花火の終盤に、竹筒の底が破裂して発生する音と炎を指します。
手筒花火は、巨大な火柱と、最後に「ハネ」と呼ばれる炎が足元に吹き出すという迫力ある演出が魅力。

大筒に火を点火する揚げ手が、神事の無事を祈って「水」の字を3回書き、点火する式の様子。
NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR Sって素晴らしいレンズですね!
手筒花火をニコンZ8+ NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR Sで撮る時の設定方法
手筒花火の設定方法について考える。

上の写真から設定に注目して下さい。
-ハネを止めた設定-
・シャッタースピード:1/400秒
・絞り数値:F2.8
・ISO感度:800
NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR Sを使用しているのでF値は必ず開放にします。
このF値の明るさはシャッタースピードに影響してきます。
ISO感度は100にしたい所ですが、800まで上げた理由は
F値と同じくシャッタースピードに影響してくるからです。
そしてもうひとつの設定はハネの流し撮りです!
-ハネの流し撮りした設定-
・シャッタースピード:1/6秒
・絞り数値:F8
・ISO感度:100
周りの光にも影響してくるとは思いますが、
手筒花火を攻略する方法として、この2つの設定を見極めることです。
F値が決まった時点で、シャッタースピードとISO感度の設定が大きく左右されること、
見極め方が理解出来て、非常に勉強になった撮影になりました。
お祭り終了後の様子
魂を込めて作った手筒花火が並ぶ
仕事を終えた大筒花火
大筒花火も全て手作り
素晴らしい感動をありがとうございました!!